フランスの郵便局La Poste(ラポスト)では毎年1月1日に郵便料金の改定がありますが、2022年もちょっとずつ値上がりしました。手紙料金では平均して4.7%の値上げだそうです。
2021年には、自分が日本宛に荷物を送るのに使っていた小包のPrêt-à-Envoyer(プレタオンヴォワイエ)という料金先払いの箱が大幅に値上がりしたのがショックでしたが、今回の料金改定ではこちらは据え置きとなり少しほっとしました。
こちらのブログでは、フランスから日本宛の2020年から2022年までの郵便料金を並べて比較する形で記録していこうと思います。
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フランスの郵便局では航空便のみ

フランスの郵便局LA POSTE(ラポスト)から日本に手紙や荷物を送る場合、航空便一択で、SAL便や船便はありません。
そして、ハガキ料金もありません。。涙
ハガキ&手紙(エアメール)、「厚さ3㎝までの小さい品物(petits objets)」は、同一の料金表になります。
日本までの主な送り方
郵便局から送る場合、大きく分けて、手紙扱いの郵便物(Courrier/Lettre)と小包(Colis)の2種類があります。
・手紙(Courrier)……ハガキ、厚さ3cmまでの品物も含む
・小包(Colissimo)……国際小包
・小包(Emballages Colissimo Prêt-à-envoyer)……国際小包料金込みの5kg/7kgまでの箱
La Poste ①手紙&厚さ3cmまでの品物

こちらは、「小型包装物」のサイズを継承しつつも、厚さは梱包後で3㎝までなので、プチプチなどで包むとしたら、さらに薄いものしか送れません。涙
International | 2020料金 | 2021料金 | 2022料金 | 円換算 |
---|---|---|---|---|
20gまで | 1.40 € | 1.50 € | 1.65 € | 210円 |
100gまで | 2.80 € | 3.00 € | 3.30 € | 430円 |
250gまで | 7.00 € | 7.50 € | 8.00 € | 1040円 |
500gまで | 11.20 € | 12.00 € | 12.20 € | 1590円 |
2kgまで | 19.60 € | 19.60 € | 21.50 € | 2800円 |
実は、こちらの手紙扱いの料金表が適用されるのは、遠く離れた日本宛だけではありません。「フランス本土と海外県、アンドラ公国、モナコ公国」以外の国に適用されるので、なんとヨーロッパの国々に送るのも日本に送るのも、同じ料金なのです!
そう考えると、日本は遠いのに一律料金でお得な感じがしないでもないですが、厚さ3cmまでにするのはなかなか難しいんですよね。。
ハガキを送る場合もこちら料金表になるので、1枚@210円ほど掛かります、、
①の追跡付き(Lettre suivie)
「①手紙&厚さ3cmまでの品物」には、追跡番号を付けることもできます。
追跡ができますが、郵便受けへの配達となります。
追跡付き | 2020料金 | 2021料金 | 2022料金 | 円換算 |
---|---|---|---|---|
20gまで | 3.90 € | 4.00 € | 4.15 € | 540円 |
100gまで | 5.30 € | 5.50 € | 5.80 € | 750円 |
250gまで | 9.50 € | 10.00 € | 10.50 € | 1370円 |
500gまで | 13.70 € | 12.80 € | 13.00 € | 1690円 |
2kgまで | 22.10 € | 22.10 € | 24.00 € | 3120円 |
①の書留付き(Lettre recommandée)
「①手紙&厚さ3cmまでの品物」には、追跡と補償の付いた「書留」を付けることもできます。
対面で受け取りサインをした上で配達となります。
書留扱い(R1) | 2020料金 | 2021料金 | 2022料金 | 円換算 |
---|---|---|---|---|
20gまで | 5.90 € | 6.00 € | 6.15 € | 800円 |
100gまで | 7.30 € | 7.50 € | 7.80 € | 1010円 |
250gまで | 11.50 € | 12.00 € | 12.50 € | 1630円 |
500gまで | 15.70 € | 16.50 € | 16.70 € | 2170円 |
2kgまで | 24.10 € | 24.10 € | 26.00 € | 3380円 |
R1には、追跡と45ユーロまでの補償が付いています。
R1の料金にそれぞれ1ユーロを追加することで、R2(補償額150ユーロ)にグレードアップすることもできます。
①の保険付き
なお、R2の書留以上の補償額が欲しい時には、保険付きを選ぶこともできます。
書留扱い(R1) | 2020料金 | 2021料金 | 2022料金 | 円換算 |
---|---|---|---|---|
100gまで | 20.90 € | 21.30 € | 21.70 € | 2820円 |
250gまで | 24.20 € | 24.70 € | 25.15 € | 3270円 |
500gまで | 26.40 € | 26.90 € | 27.40 € | 3560円 |
1kgまで | 30.75 € | 31.40 € | 32.00 € | 4160円 |
2kgまで | 37.35 € | 38.00 € | 38.70 € | 5030円 |
上記の表の保険金額は500ユーロまでですが、追加料金を支払うことで最高5000ユーロまで保険をかけることができます。
保険金額500ユーロを超える場合は、100ユーロごとに0.40ユーロが加算されます。
なお、こちらの料金は、あくまでも「①手紙&厚さ3cmまでの品物」用ですので、ご注意ください。
手書きの税関告知書 CN22とCN23
手紙扱いの場合で、中に品物を入れる場合は、「税関告知書」に記載して目立つところに貼り付けないといけませんので、ご注意くださいね!(窓口でもらえます。)

この薄い緑色のCN22は手紙扱いで300 DTS(droits de tirage spéciaux、英語ではSDR、special drawing rights)までの金額のものまで利用できます。
日本語では「特別引出権」と言うそうですが、300 DTSは、ネットの通貨換算で計算すると、353.63ユーロ、44,660円ぐらいです。
この金額を超えると、より詳細に申告するCN23を使うことになります。
こちらのような手書きの税関告知書の内容が、2021年1月1日からは世界的規模で電子化されました。このオンラインのデジタル手続きについては、「LA POSTE:フランスから日本への郵便料金と通関電子データ送信義務化(2021年)」をご覧ください。
La Poste ②小包(Colissimo)

フランス語で「1つの小包」のことは un colis(アン・コリ)と言いますが、フランス郵便局La Posteでは小包扱いに「Colissimo」(コリッシモ)という愛称が付いています。
現在のフランスの郵便局には「小型包装物」の概念がないので、厚さ3cmを超えると、もれなくこちらの料金表の適用になってしまいます。
小包(Zone C) | 2020料金 | 2021料金 | 2022料金 | 円換算 |
---|---|---|---|---|
0.5kgまで | 27.30 € | 28.10 € | 28.55 € | 3710円 |
1kgまで | 30.35 € | 31.25 € | 31.75 € | 4130円 |
2kgまで | 41.75 € | 42.95 € | 43.65 € | 5670円 |
5kgまで | 61.10 € | 62.90 € | 63.90 € | 8300円 |
10kgまで | 115.60 € | 118.90 € | 120.80 € | 15700円 |
15kgまで | × | 169.00 € | 171.70 € | 22300円 |
20kgまで | 184.50 € | 206.00 € | 209.30 € | 27200円 |
上の料金表のZone Cは、日本を含む「その他の世界」宛です。アフリカ(マグレブ諸国を除く)、カナダ、アメリカ合衆国、ロシア、中近東なども、こちらのZone Cになります。
紛失や破損の際の損害賠償は、国際ルールに則った重量ごとの補償になるそうです。
②の保険付き
小包(Colissimo)には、別途、1000ユーロを上限とした損害賠償のオプションを付けることもでき、この場合は損害賠償額100ユーロごとに1ユーロの追加料金になります。(=MAXで料金10ユーロになりますね)
もっと大きな補償が必要な場合は、保険をかけることもできます。保険金額は最高5000ユーロまでで、1発送あたり基本の4ユーロに加えて、保険金額76.22ユーロごとに0.38ユーロの追加料金になります。(最低追加料金は、4 €+2.29 €=6.29 €のようです。)
La Poste ③小包(Colissimo)PRÊT-À-ENVOYER

Prêt-à-Envoyer(プレタオンヴォワイエ)というのは、英語で言うところのReady-to-sendで、すぐに送れるように箱と書類がセットされています。あらかじめ料金前払いで買っておくものです。
私はフランスで「小型包装物」の扱いがなくなってからは、こちらの「③小包(Colissimo)PRÊT-À-ENVOYER」を使うようになりました。
日本宛を含むMonde(世界)宛は、赤色の箱です。Lサイズは5キロまで、XLサイズは7キロまでとなります。箱の重さも含んでの重量なので、ギリギリで詰める時は要注意です!
Monde | 2020 料金 | 2021料金 | 2022料金 | 円換算 |
---|---|---|---|---|
Boîte L – 5kg | 42 € | 49 € | 49 € | 6370円 |
Boîte XL – 7kg | 61 € | 69 € | 69 € | 8970円 |
前回の料金改定で大幅に値上がりしたせいか、2022年は料金据え置きなのでよかったです…!
損害賠償は1キロあたり23ユーロ(送料含む)だそうです。すなわち、5キロの箱(Lサイズ)なら115ユーロ、7キロの箱(XLサイズ)なら161ユーロになります。
高価なものを送る場合は、普通のコリッシモに保険をかける感じになりそうですね。
Colissimoの追跡番号
フランスから発送した小包(Colissimo)は、日本側で追跡する場合、少し工夫が必要です。

例えば以前送ったColissimo Prêt-à-Envoyerは、フランス国内で「CK123456789FR」という追跡番号でしたが、これを日本で普通に追跡しても、実は反応しません。
Colissimoは国際小包には違いないのですが、日本に入ったらEMS扱いに格上げされるみたいです。
追跡番号の頭が、小包の「C」からEMSの「E」にステップアップするので、「CK123456789FR」を「EK123456789FR」にすると追跡できるようになります。^^
ちなみに書留付きの場合は「R」で始まる追跡番号ですが、こちらは変更なしに普通に追跡できます。
便利な検索専門サイト

私は、検索する時には「17track」という追跡専門サイトを使っています。このウェブサイトは中国系ですが、英語だけでなく日本語など各国語に対応していて、1回に40個まで同時に追跡できるし気に入っています。
ここにフランス側の追跡番号と、日本用に「E」に変換した追跡番号を両方入力してURLを保存しておいたら、一気にLa Poste側と日本郵便側の状況がわかるので便利です。
フランスでも通関電子データ送信義務化
日本でも、フランスでも、2021年1月1日から海外宛(EU圏外&海外県)に品物を送る際には、事前に通関電子データ送信義務化となりました。
2021年1月1日(金)から通関電子データの送信が義務化されます。手書きのEMSラベルなどで差し出されると名宛国で通関の遅れや返送のおそれがあります。また、米国宛の手書きラベルによる差出しは原則、お引き受けができません。
セキュリティ向上のため、物品を内容品とする国際郵便物を送る場合、差出人さまの住所・氏名や内容品などの情報を電子化した「通関電子データ」を事前に送信することが、義務化されます。
日本郵便「通関電子データ送信義務化について」より
フランス版の通関電子データ送信の具体的なやり方について、よろしければこちらもご覧ください!
2021/6/18「LA POSTE:フランスから日本へ荷物を送る時の通関電子データ送信のやり方(購入を伴う場合)」
さいごに
フランスの郵便局La Posteから日本に荷物を送る場合の料金で、自分がよく使う主なものを挙げてみました。
実は2021年には一度も郵便局に行かず、日本の家族や友人には不義理をしてしまったのですが、さすがにそろそろコリッシモを送らないといけません、、
またその様子も、次回にレポートしようと思っています!
La Posteについて書いたブログはこちらです:
2022/1 【最新版】LA POSTE:フランスから日本への郵便料金(2022年1月現在)
2021/6 LA POSTE:フランスから日本へ荷物を送る時の通関電子データ送信のやり方(購入を伴う場合)
2021/1 LA POSTE:フランスから日本への郵便料金と通関電子データ送信義務化(2021年)
2020/10 LA POSTE:フランスから日本に送る時の郵便料金について(2020年)

以前リクエストさせていただいた点に関して、細かくご説明いただきまして、ありがとうございます!
こーねりさん、
早速ご覧いただきありがとうございます!^^