2022年6月、数日前から暑さに免疫のない人々が多いフランスにも熱波の襲来が続いています。。
かつての過ごしやすい夏はどこへやら、寒さ対策は万全なフランスの家々も暑さ対策は皆無だったりするので、日本よりも低気温・低湿度だったりしてもなかなか厳しいものがあります。
日記ブログ「暑さに鈍感になった自分と屋根裏でのエアコン使用について」のほうで書いていますが、わたしは屋根裏部屋の住人なので、家の中が外気よりも暑かったりしてかなりつらいです。
幸い、数年前にとうとう移動式のエアコン(いわゆるスポットクーラー)を購入し、暑さのあまりぐったりするということは避けることもできますが、エネルギー不足の今日では電気代の高騰もあってあまり頻繁に使うのも避けたいし、何より加熱調理をして余計に部屋を暑くすることもできるだけ避けたいです。
そんな時、これまではルイボスティーの茶葉を熱湯で淹れたものを冷やして飲んだりしていたのですが、冷たいウーロン茶も飲みたくなったので、今度は水出しにしてみました。
【目次】(ジャンプできます)
「水出し用」の表示のないウーロン茶でも水出しできるか?
答えは、YESです!
最初は熱湯で淹れたのを冷やして……と思ったんですが、もうそれすらも暑いので、勝手に水出しをすることにしました。熱湯を作るのは電気ポットですぐですが、その後も部屋の中に熱いポットが鎮座するのは避けたいので。。
そこで、フランスで買ったBIOのウーロン茶の茶葉を使ってブリタの水で水出ししてみたところ、とてもおいしく飲めています。^^
ちなみにBIOはビオと読みますが、英語でいうところのオーガニックの意味で、有機栽培ということです。ただ、ウーロン茶は中国産なので、本当に有機栽培なの?という心配もなくはないですが。。

わたしは日本にいる時はウーロン茶を飲むのが好きでしたが、フランスでは長らく飲めていなくて恋しく思っていたんです。なので、AmazonプライムデーのセールでBIOのウーロン茶を見つけた時はすごく嬉しかったです!!
(ちなみに、今年2022年のプライムデーは、全世界で7月12日~13日のようですね。またお茶を狙おうかと思っています^^)

このBIOウーロン茶は普通に熱いお湯で飲んでもすっきりとした味わいの茶葉なんですが、実は水出ししてもかなりおいしいことがわかりました!

家にあったお茶パックMサイズに大さじ1杯強の茶葉を入れてみると、ちょうど12g~15gぐらいだったと思います。(これからは、節約のためにちょっとずつ茶葉の量も減らして試してみようかとも思っています、、)
ここに水を注いで冷蔵庫で冷やして待つだけという、とても簡単な作り方です^_^
抽出時間が短いと色が薄いしあまり味わいがないのですが、もうちょっとだけ我慢して自分の好きな濃さのタイミングで飲んでいます。数時間は待ったほうがいいでしょう。
ところで、ブリタの水は水道水を濾過しておいしく飲めるので、重いペットボトルの水を買わなくてもよくなりました!
本当はドイツのドラッグストアdmのカートリッジが買えれば一番お買い得なんですが、、
こちらは以前の日記ブログです:「ブリタとドイツdmの浄水カートリッジの飲み比べ」
![]() | ブリタ 浄水器 ポット ろ過水容量:1.15L(全容量:2.4L) マレーラ COOL ステンレスボトル付 マクストラプラス カートリッジ 2個付き 【日本正規品】 ピュアパフォーマンス |

耐熱ガラスのお茶ポットがあれば、冬も夏も使えるので便利です。^^
![]() | iwaki(イワキ) 耐熱ガラス ピッチャー 冷水筒 ホワイト 1L 茶こしなし 角型サーバー 麦茶 お茶 ポット KT296K-W |

でも、「水出し」専用じゃないのに本当に大丈夫?
個人的に「大丈夫ですよ~」「おいしかったですよ~」といっても、健康的に大丈夫なのか心配ですよね。
安政元年創業「ちきりや」という京都のお茶屋さんによると、
Q.〝水出し用″と書いていなくても、水出し緑茶は作れる?
水出し用と書かれているものは、水出しでも手早く抽出できるように、茶葉が細かくなっているためです。もちろん普通の茶葉でも水出しすることができます。
煎茶だけでなく、ほうじ茶やウーロン茶、紅茶などもできますので、ぜひお試しくださいね。
ちきりや公式ウェブサイト「水出し緑茶で免疫力アップ!」より
ということで、「水出し」と謳って販売されている商品は手早く抽出できるように茶葉を細かくしたりの加工がありますが、普通の茶葉でも大丈夫のようです。
「煎茶だけでなく、ほうじ茶やウーロン茶、紅茶などもできますので、ぜひお試しくださいね」と老舗のお茶屋さんに優しくポンと背中を押してもらえたなら、安心して水出しできますね。^^
水出し緑茶の例は豊富
日本と言えばやはり「緑茶」というイメージなので、公的機関による「水出しウーロン茶」の話題はなかなかないのですが、緑茶に関しての「水出し」の話題は多く見つかります。
「水出し」は緑茶の美味しさと機能性を両立
農林水産省の『緑茶の美味しさと機能性を両立する「水出し緑茶」』というページでは、「水出し緑茶」のメリットが紹介されています。
なので、「水出し」は単にズボラな飲み方というわけではなさそうです!^^
✔冷たい水で緑茶を淹れると、うま味を呈するアミノ酸類のテアニンや渋味の弱いエピガロカテキン(EGC)は、お湯で入れた場合と同様に溶出されますが、渋味の強いエピガロカテキンガレート(EGCG)と覚醒作用を持つ苦味のカフェインの溶出量は溶出量が低下するため、うま味を感じやすいお茶を淹れることができる。
✔氷水などを利用して水温を0℃に近づけて緑茶を淹れると、カフェイン溶出量をさらに低減することができる。
✔水出し緑茶で溶出量の多いEGCは腸管免疫の働きをサポートする可能性がある。
✔緑茶浸出液にEGCとEGCGが同じ量含まれると機能が相殺される可能性がある。
✔EGCは微量の過酸化水素でマクロファージの“食べる活性”を活発にさせる。
農林水産省の公式ウェブサイトより
でも、ここに出てくる「テアニン」とか「カテキン」というのは聞いたことがあったけど、他には知らなかった単語がちらほらあります。。
EGC (Epigallocatechin) | エピガロカテキン | 渋みが弱い |
EGCG (Epigallocatechin gallate) | エピガロカテキンガレート(没食子酸エピガロカテキン) | 渋みが強い |
渋みの弱いEGCのほうが健康に良い可能性があり、お湯で淹れた緑茶は渋みの強いEGCGと同じぐらいの量が浸出するのでせっかくの良い機能が相殺されてしまうけど、冷水だとEGCGが葉っぱから出てきにくくなるのでEGCの良い機能をうまくいただける、ということでしょうか。
おいしい水出し緑茶の作り方
こちらのNARO農研機構(国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構)の公式YouTubeでは、「おいしい水出し緑茶で健康に!」ということで、3分間の動画で
①ティーポットで水出し
②ペットボトルで水出し
③もっとおいしい極上の味わい「氷出し緑茶」
の作り方が端的に紹介されています。
「水出し」からさらに進化した「氷出し」まであるとは、驚きました。とろりとした極上の味わいになるそうです!
基本の茶葉の量は、煎茶3gほどに対して水が100~150mlということで、500mlの水ならティースプーン3杯ほど(約10g)だそうです。
500mlのペットボトル用に3g入りのティーバッグが3袋なら9gほどということになりますね。少し濃いめに淹れるのがいいみたいです。
ただ、手軽に「水出し」と言っても、テーブルで水を注いでできあがりを待つのではなく、冷蔵庫で保存しながらの抽出になりますので、保存状態には十分気をつけてくださいね!
『水出しで作る冷茶の保存性』
「水出し」をしようと思うのは主に夏場なので、保存性というのが気になるところですね。
『茶業研究報告』122号に掲載された『水出しで作る冷茶の保存性(Microbiological Contamination of the Tea Extract Prepared with Cold Water)』という2016年12月の学術雑誌論文では、19種類のお茶(抹茶入り玄米茶、緑茶、煎茶、ジャスミン茶、烏龍茶、アールグレイ、ダージリン、フレーバーティー、麦茶、「水出し用」、普通用、etc)の様々な条件での「茶葉の微生物検査」や「水出し茶とお湯出し茶の保存による一般生菌数の変化」などが研究されています。
難しいことを考えると頭がショートするので詳細は省きますが(^^)、、、
要は、
……お湯出しの場合,沸騰直後の熱湯に茶原料を入れたため,この過程で茶葉等に付着していた菌
『水出しで作る冷茶の保存性』3.2 水出し茶とお湯出し茶の保存による一般生
が死滅したためと推察された。これらの結果より,水出しで作る冷茶は,茶種自体に菌がいる場合,茶浸出液の中で茶種由来の菌が増殖し衛生的に問題が生じやすいと考えられる。そのため,低温管理を徹底しなければならない。冷茶を冷蔵庫から取り出し室温で長く放置するのを避け,また保冷効果のない容器に入れて冷茶を屋外へ持ち出す場合には,水出し茶よりもお湯出し茶の方が衛生的に安全であると考えられた……。
菌数の変化より
ということで、お湯出しの場合はある程度殺菌されるけれど、水出しの場合は低温保持が重要みたいですね。
果物の果肉を入れてフレーバーウォーターを作るためのウォーターボトル等もいろいろ販売されていますが、果物は茶葉よりももっと腐敗が心配だろうと思うので、外に持ち歩いたりとかはやめたほうが良さそうですね、、
![]() |

まとめ
暑い日々、できるだけ加熱調理を避けたいなら、毎日のお茶を煮出して飲むのも大変ですね。
そこで朗報です。「水出し」と表示のある水出し専用の茶葉でなくても、普通のお茶で水出ししておいしく飲めることがわかりました!
うまみを感じられるだけだけでなく、緑茶の場合はもしかして健康にもプラスの可能性があるとかないとか、、ウーロン茶も同じくなのかな?
ただし、低温保存でないと菌類が増殖してしまうので、特に夏場は冷蔵庫で浸出&保存が鉄則です。
「水出し」は抽出に時間を要するので今すぐ飲みたい時には向かないですが、加熱のエネルギーを使わずに済むし、地球に優しい飲み方と言えるかもしれません。^^
まだ試したことのない方は、とても簡単でおいしいのでぜひ試してみてください。おすすめの飲み方です!
日本産のBIOウーロン茶も、探してみるとありました!^^
![]() |


私は烏龍茶は中華系やビオのお店で時々買いますが、意外とルイボス茶を水出しすると味が似ています。流石に香りはないですが。
ポイントは必ず水出しで。お湯を使うと別の味になるので。抗酸化作用がすごいらしいです。
S.T.さん、コメントありがとうございます^^
ルイボスティーも水出しでおいしく飲めているのですね。ウーロン茶の味に似てくるんですか!
わたしも先日ビオのルイボスティーと、今度は新しくマテ茶も買ってみたので、水出しで試してみようかなと思います。
抗酸化作用がすごいんですね。嬉しいですね^_^
いいアドバイスをありがとうございます!